2026.07.01

楽待のYouTubeが成功した理由を徹底分析|登録者132万人の不動産チャンネルに学ぶ動画戦略

急成長した企業YouTubeチャンネルの成功要因を分析するイメージ

「不動産投資」という、お世辞にも華やかとは言えないテーマ。

それにもかかわらず、登録者数132万人・総再生回数7億回という、企業公式チャンネルでも国内トップクラスの規模を築いたのが「楽待 RAKUMACHI」のYouTubeです(2025年10月時点)。

「専門的でニッチなジャンルは、YouTubeで伸びないのでは?」——そう考える企業担当者は少なくありません。しかし楽待は、その常識を覆しました。

しかも、制作を外部に丸投げするのではなく、企画・撮影・編集をすべて社員が行う「内製」でこの規模を達成しているのです。

この記事では、楽待のYouTubeがなぜここまで成功したのかを7つの理由に分解し、自社のYouTube活用に転用できる教訓まで、一次情報をもとに徹底的に分析します。

BtoBや専門領域でYouTubeを伸ばしたい企業にとって、これ以上ない「教科書」となる事例です。

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この記事でわかること

  • 楽待YouTubeの規模感と成長の軌跡(数字で把握)
  • 楽待のYouTubeが成功した7つの理由
  • なぜ「ニッチな専門テーマ」で132万人を集められたのか
  • 楽待の事例から自社が学べる5つの教訓
  • 「内製で成功」の裏にある現実と、自社で再現する方法

楽待のYouTubeチャンネルとは?

現場に密着し一次情報を取材するドキュメンタリー撮影のイメージ

楽待(らくまち)は、株式会社ファーストロジック(楽待株式会社)が運営する、国内最大級の不動産投資情報サイトです。

そのYouTubeチャンネル「楽待 RAKUMACHI」は、不動産投資を中心に、経済・金融・政治・株式投資まで幅広く扱う情報チャンネルとして知られています。

まず、その規模を数字で確認しましょう(2025年10月時点)。

指標数値
チャンネル登録者数約132万人
総再生回数7億回超
公開動画本数約2,870本
本格投稿開始2017年

「不動産投資」という限られたテーマで登録者132万人は、驚異的な数字です。一般的なエンタメ系チャンネルならともかく、明確な専門ジャンルでこの規模に達した企業チャンネルは、国内でも極めて稀です。

数字で見る楽待YouTubeの成長の軌跡

数年かけて登録者数が伸び続けた成長曲線のイメージ

楽待のYouTubeは、最初から順風満帆だったわけではありません。むしろ、失敗からのスタートでした。

  • 2016年:東証一部上場後、日経新聞の一面広告やラジオCMなどマス広告に投資するも、効果を実感できず
  • 2017年:マーケティング部の元記者2名が、運動会用のビデオカメラを片手にYouTube投稿を本格開始。再生されない動画も多数
  • 2018年8月:孤独死の清掃現場に密着した動画が1週間で4.1万回、1ヶ月で40万回再生を記録。当時の社内基準「1万回再生でヒット」を大きく突破
  • 2020年3月〜4月:コロナ禍で在宅勤務のなか28本を公開し、登録者10万人を突破
  • 2024年3月:登録者50万人を突破。7月に70万人、10月に90万人へ
  • 2024年11月:登録者100万人を突破
  • 2025年10月:登録者132万人、総再生7億回を達成

注目すべきは、マス広告で「大企業と同じ土俵では勝てない」と痛感した楽待が、自分たちで自由に作れるYouTubeに活路を見出したという出発点です。この戦略判断こそが、すべての始まりでした。

楽待のYouTubeが成功した7つの理由

ここからが本題です。楽待のYouTubeがなぜ成功したのか。一次情報をもとに、7つの理由に分解して解説します。

理由1:大手と同じ土俵を避け、自社メディアで戦った

楽待がYouTubeを選んだ最大の理由は、「億単位の広告費をかける大企業と同じ土俵で戦っても、知名度の低い自社は勝てない」という冷静な判断でした。ラジオCMは番組や出演者を自由に選べない制約もありました。

一方、YouTubeなら広告料がかからず、企画から制作まで自分たちで自由にコントロールできる。この「自社メディアで勝負する」という戦略の転換が、成功の土台になりました。

広告で認知を「買う」のではなく、コンテンツで認知を「育てる」発想です。

理由2:ニッチな専門領域で「第一人者」になった

楽待は「不動産投資」という明確な専門領域に軸足を置きました。一見すると市場が狭く見えますが、ニッチに特化したからこそ、その分野で検索・視聴される「第一人者」のポジションを確立できたのです。

専門性が高いほど、その情報を本当に必要とする視聴者が集まります。広く浅い総合チャンネルでは得られない、濃く深い視聴者基盤が、ニッチ特化によって築かれました。

理由3:ドキュメンタリー×一次情報で感情を動かした

楽待の差別化を決定づけたのが、ドキュメンタリー型のコンテンツです。最も再生された動画の一つは、家賃を滞納する入居者に約9ヶ月間も密着したもので、466万回再生を記録しました。

孤独死の清掃現場への密着動画も、初期のブレイクのきっかけになりました。

不動産投資は「数字や情報だけでは伝わらない」領域です。実際の大家や投資家、現場のリアルな人間ドラマを一次情報として映すことで、視聴者の感情を強く動かし、他の不動産チャンネルと一線を画しました。

スペック説明ではなく「物語」で見せたことが、専門ジャンルを大衆に届けた鍵です。

理由4:速報性と圧倒的な投稿量で信頼を積み上げた

楽待は約2,870本という膨大な動画を公開してきました。コロナ禍では在宅勤務下で1〜2ヶ月に28本を投稿し、能登半島沖地震や参院選など、最新ニュースにも迅速に対応しています。

「不動産・経済の最新情報なら楽待を見れば分かる」という速報性と継続性が、視聴習慣と信頼を生み出しました。単発のヒットではなく、止まらずに出し続けたことが、資産としてのチャンネルを育てたのです。

理由5:著名人・有識者を起用して新規層を開拓した

ベテラン不動産投資家への密着取材に加え、人気お笑い芸人(さらば青春の光、TKOなど)や経済コラムニストといった著名人・有識者を起用することで、これまで不動産投資に関心のなかった新規層にもリーチしました。

専門チャンネルが陥りがちな「同じ視聴者だけで頭打ち」を、外部の知名度・話題性を借りることで突破した好例です。

理由6:意外性で「堅い企業」のイメージを拡張した

楽待は「家にまつわる怖い話(怪談)」や事故物件といった、不動産情報サイトとしては意外なテーマにも挑戦しました。

ネガティブに捉えられがちな題材をエンターテインメントとして昇華させることで、「不動産+怪談」というミスマッチが話題を呼び、従来の関心層の外まで認知を広げたのです。

タブー視されがちなテーマを真摯に扱う姿勢は、企業の柔軟さと透明性への信頼にもつながりました。

理由7:社員による内製と、体制への投資

そして最大の特徴が、運営を外部に委託せず、企画・撮影・編集をすべて社員が一貫して行う「内製」体制です。元記者の文章力・取材力を映像に活かし、後に映像クリエイター経験者を採用して品質を高めました。

さらに撮影頻度の増加に対応するため、YouTube専用の撮影スタジオを自社で建設するほど、本気で体制に投資しています。内製だからこそ、速報性も、現場の温度感も、自社ならではの企画も実現できたのです。

楽待の事例から自社が学べる5つの教訓

成功事例から自社への教訓を議論するマーケティングチーム

楽待の成功は、規模の大きい企業だけの話ではありません。専門領域を持つ多くの企業に応用できる教訓があります。

教訓1:広告で「買う」より、コンテンツで「育てる」

予算で大手と殴り合うのではなく、自社メディア(YouTube)で時間をかけて認知と信頼を育てる。これは、知名度や予算で劣る中小企業ほど取るべき戦略です。

教訓2:ニッチであることを強みに変える

「市場が狭い」は弱点ではありません。専門特化こそ、その分野の第一人者になり、濃い視聴者を集める最短ルートです。自社の専門性を、堂々と軸に据えましょう。

教訓3:スペックより「人間ドラマ」で見せる

商品説明や数字の羅列ではなく、現場のリアルな人・ストーリーを見せる。専門的で固いテーマほど、ドキュメンタリー的な見せ方が感情を動かし、差別化につながります。

教訓4:単発で終わらせず、出し続ける

楽待の強さは「2,870本」という継続量にあります。1本のバズより、止まらずに出し続けることで視聴習慣と信頼が育ち、チャンネルが資産化します。

教訓5:自社にしか出せない一次情報を武器にする

楽待の密着取材のように、自社の現場・顧客・データには、他社が真似できない一次情報が眠っています。それこそが、最も強いコンテンツの源泉です。

「楽待は内製で成功」その裏にある現実と再現性

社内で動画制作体制を築く内製チームのイメージ

ここまで読んで、「では自社も内製でやればいい」と考えるかもしれません。しかし、楽待の内製成功には、見落としてはいけない前提があります。

楽待は、元記者の取材・文章スキル、後から採用した映像クリエイター、専用スタジオへの投資、そして2017年から数年かけて試行錯誤を続けた「時間」という資源を投下して、今の体制を築き上げました

最初から完成された内製チームがあったわけではなく、「再生されない動画」を量産する時期を乗り越えてきたのです。

つまり、内製で成功するには次の3つが不可欠です。

  • 企画・撮影・編集・分析のスキルを持つ人材(または育成する仕組み)
  • 継続して投稿し続けられる運用体制(片手間では続かない)
  • 成果が出るまで投資を続けられる時間と覚悟

多くの企業がYouTubeで挫折するのは、この3つを軽く見て「とりあえず社内の誰かが片手間で」始めてしまうからです。楽待の事例は、内製の強さと同時に、内製を成功させるには相応の体制づくりと時間が必要だという現実も教えてくれます。

自社のYouTubeを成功させる進め方|内製・外注・伴走支援

専門家の伴走支援を受けながら自社のYouTube運用を進めるイメージ

楽待の教訓を踏まえると、自社でYouTubeを成功させる進め方は、大きく3つに整理できます。

1. 完全内製(楽待型)

すべて社内で行う方法です。自社の一次情報や現場感を最大限に活かせる一方、楽待がそうであったように、スキルを持つ人材・継続体制・時間という3つの投資が必要です。

これらを確保できる企業に向いています。

2. 完全外注(運用代行)

企画から制作・運用までプロに任せる方法です。立ち上げが早く社内負担も小さい反面、自社ならではの一次情報や温度感が伝わりにくく、ノウハウが社内に残りにくいのが弱点です。

3. ハイブリッド(伴走支援+内製化)

立ち上げ期はプロに伴走してもらって成功の「型」を作り、自社の一次情報を活かしながら、徐々に内製で自走できる体制に移行する方法です。

楽待のように「自社の現場・専門性」を武器にしたいけれど、ゼロから内製チームを育てる時間はない——そんな企業にとって、最も現実的なのがこのハイブリッド型です。

プロのノウハウで失敗の遠回りを減らしつつ、最終的には自社で回せる体制を残せます。

自社の専門性をYouTubeでどう活かせるか、内製・運用代行・伴走支援のどれが合っているかを具体的に知りたい場合は、現状の体制や目的をもとに相談してみるのがおすすめです。

楽待のYouTube成功に関するよくある質問

Q. 楽待のYouTubeは外注ですか、内製ですか? 内製です。

企画・撮影・編集をすべて社員が行い、撮影用の専用スタジオも自社で建設しています。ただし、元記者や映像クリエイターといった人材と、数年にわたる試行錯誤の時間を投資して体制を築いた点には注意が必要です。

Q. ニッチな業種でもYouTubeで成功できますか? 可能です。

楽待の事例は、むしろニッチな専門領域だからこそ第一人者になれることを示しています。重要なのは、自社にしか出せない一次情報を、継続的に発信し続けることです。

Q. 自社で楽待のような成功を再現するには、何から始めればいいですか? まず「自社にしか出せない一次情報は何か」「誰に何を届けたいか」を整理することから始めましょう。

そのうえで、内製・運用代行・伴走支援のどの進め方が自社の体制に合うかを見極めることが、遠回りを避ける近道になります。

まとめ|楽待の成功は「戦略×一次情報×継続」で再現できる

楽待のYouTubeが132万人規模に成長した背景には、偶然ではなく、明確な戦略と地道な積み重ねがありました。最後に要点を振り返ります。

  • 大手と同じ広告では勝てないと判断し、自社メディア(YouTube)で勝負した
  • 「不動産投資」というニッチに特化し、第一人者のポジションを確立した
  • ドキュメンタリー×一次情報で、専門テーマを人間ドラマとして見せた
  • 速報性と約2,870本の継続投稿で、視聴習慣と信頼を積み上げた
  • 著名人起用・意外性で新規層を開拓し、内製と体制投資で自社らしさを実現した
  • 内製の成功には、人材・体制・時間という3つの投資が不可欠

楽待の成功は、特別な企業だけの話ではありません。自社の専門性と一次情報を、戦略的に、継続して発信する——この原則は、業種や規模を問わず再現可能です。

まずは「自社にしか出せない一次情報は何か」「誰に何を届けたいか」を整理することから始めてみてください。そのうえで、内製・運用代行・伴走支援のどれが自社に合うかを見極めることが、YouTube活用成功への近道になります。

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この記事の運営者情報

この記事は、企業YouTube・SNS運用支援を行う株式会社Re.Questの編集部が作成しています。運営責任者は、株式会社Re.Quest代表取締役の青木創士です。

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